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働き方改革実行計画を踏まえた両立支援コーディネーターの養成

2018年4月16日


 働き方改革実行計画(平成 29 年3月 28 日働き方改革実現会議決定)において、疾病を抱える労働者の治療と仕事の両立について、これを社会的にサポートする仕組みを構築するため、「両立支援コーディネーター」の養成等に取り組むべきことが示されました。

1 両立支援コーディネーターの役割等

(1)両立支援コーディネーターの担い手

 事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン(平成28 年2月 23 日付け基発第 0223 第5号等。以下「ガイドライン」という。)に基づく疾病の治療と仕事の両立支援(以下「両立支援」という。)を行うに当たっては、事業場の関係者、医療機関の関係者又は地域で事業者や労働者を支援する関係機関・関係者(以下「支援機関等」という。)が、労働者本人からの支援の申出に対してそれぞれの立場における支援を実施するとともに、必要に応じて連携することで、支援対象者の症状や業務内容に応じた、より適切な両立支援の実施が可能となる。

 両立支援コーディネーターは、支援対象者に寄り添いながら継続的な相談支援等を行うことがその機能として期待されることから、事業場の人事労務担当者や産業保健スタッフ、医療機関の医療従事者又は支援機関等が担うことが想定され、それぞれの立場において支援の方法は異なる。

(2)両立支援コーディネーターの役割

 両立支援コーディネーターは、支援対象者が治療と仕事を両立できるよう、それぞれの立場に応じた支援の実施及び両立支援に関わる関係者との調整を行うことがその役割として求められる。

 具体的には、支援対象者の同意を前提として、治療に関する情報や業務に関する情報等得て、支援対象者の治療や業務の状況に応じた必要な配慮等の情報を整理して本人に提供すること等が考えられる。

 なお、関係者との調整を行うに当たっては、両立支援コーディネーターは、事業場に対して支援対象者の代理で交渉行為を行うものではないので、留意する必要がある。

2 両立支援コーディネーターに求められる能力

 両立支援コーディネーターについては、上記1の役割等を踏まえ、共通して以下の基本的な知識及び能力が必要となる。

(1)両立支援コーディネーターの役割等に関する知識
 ・ガイドラインに基づく両立支援における、両立支援コーディネーターの役割、支援内容・支援に当たっての留意点
 ・支援の過程で知り得た個人情報の適正な取扱いに関する知識

(2)医療に関する基本的知識
 ・典型的な疾病や治療に関して、その特徴、経過及び就業に当たっての影響等に関する知識

(3)産業保健に関する基本的知識
 ・事業場における労働者の健康管理の基本的考え方に関する知識
 ・産業保健体制及び産業保健活動に関する知識

(4)労務管理に関する基本的知識
 ・両立支援を行う上で必要となる労働関係法令に関する知識
 ・事業場における就業継続可否の考え方、就業上の措置・配慮事項に関する知識

(5)社会資源に関する知識
 ・経済的支援を含む両立支援に利用可能な支援機関、支援制度等の社会資源に関する知識

(6)コミュニケーションスキル
 ・支援を行う上で必要なコミュニケーションスキル
 ・支援対象者の疾病や治療に伴う心理的ストレスへの理解

3 両立支援コーディネーターの養成

 両立支援コーディネーターを養成するための研修については、上記1及び2を踏まえ、以下により、研修を行うこととする。

(1)対象者
 医療機関の医療従事者、事業場の人事労務担当者、産業保健スタッフ、支援機関等において、両立支援に携わる者とする。

(2)形式
 集合形式で行うものとする。

(3)科目、範囲及び時間
 別紙に掲げるそれぞれの科目に応じ、範囲の欄に掲げる事項について、時間の欄に掲げる時間数以上行うものとする。

(4)到達目標
 科目に応じて、到達目標は以下のとおりとする。
 ・両立支援コーディネーターの役割、支援内容及び支援に当たっての留意
点が理解できる。また、知り得た個人情報の適正な取扱いが理解できる。
 ・典型的な疾病や治療の特徴及び就業に当たっての影響並びに医療機関における両立支援の対応が理解できる。
 ・事業場における労働者の健康管理の基本的考え方、産業保健体制及び産業保健活動、職場復帰支援等の対応について理解できる。
 ・両立支援を行う上で必要となる労働関係法令や事業場における就業継続可否の基本的考え方、就業制限、就業上の措置・配慮等の対応について理解できる。
 ・支援対象者や事業場が利用可能な支援機関、支援制度及び福祉資源につ
いて理解できる。
 ・支援対象者の疾病や治療に伴う心理的ストレスを理解し、相談・支援を行う上で必要な傾聴・コミュニケーションスキルが習得できる。
 ・事例における課題を抽出し、それに対応した支援方法が提案できる。

(5)講師
 講師については、医師、保健師、看護師、社会保険労務士等のほか、医療機関の医療ソーシャルワーカー、事業場の人事労務担当者、学識経験者、両立支援の経験者等、両立支援の業務に関して高度な知識と十分な経験を有する者を、科目に応じて充てるものとする。

4 その他

(1)研修を修了した両立支援コーディネーターについては、実践を念頭に置いた応用研修を受講することで、更なる能力向上に努めることが望ましい。

(2)本カリキュラムに基づく両立支援コーディネーターの養成のための研修は、独立行政法人労働者健康安全機構において各都道府県で実施することとする。

(3)独立行政法人労働者健康安全機構が平成 27 年度から平成 29 年度に実施した両立支援コーディネーター養成研修を受講した者については、本カリキュラムに基づく両立支援コーディネーターの養成のための研修と同等程度の研修を修了したものとする。

※【別紙】科目、範囲、時間等については、こちらをご覧ください。【愛媛産保】