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第13次労働災害防止計画(案)のご案内【厚生労働省】

2017年12月13日


 平成29年12月7日、厚生労働省において第110回労働政策審議会安全衛生分科会が開催されました。

 議題は、
・ (1)第13次労働災害防止計画の本文案について
・ (2)新規化学物質の有害性の調査結果について
・ (3)その他
・ でした。

 第13次労働災害防止計画の本文案が議論されましたのでご案内いたします。

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   第13次労働災害防止計画(案)【抜粋】

 

はじめに

 
 労働災害防止計画は、戦後の高度成長期における産業災害や職業性疾病の急増を踏まえ1958 年に第1次の計画が策定されたものであり、その後、社会経済の情勢や技術革新、働き方の変化等に対応しながら、これまでに12 次にわたり策定してきた。

 この間、産業災害や職業性疾病の防止に取り組む国、事業者、労働者等の関係者に対し、安全衛生活動を推進する際の実施事項や目標等を示して取組を促進することにより、我が国の労働現場における安全衛生の水準は大幅に改善した。

 しかしながら、近年の状況を見ると、死亡災害は発生件数こそ減少しているものの発生率については欧州の先進諸国と比較した場合に必ずしも低いとはいえず、第三次産業への就業人口の急速な移動や労働者全体の年齢階層が高年齢に移行していることもあって、死傷災害に至ってはかつてのような減少は望めず、これまでとは異なった切り口、視点での対策が求められている。

 また、過労死やメンタルヘルス不調が社会問題としてクローズアップされる中で、働き方改革実行計画(平成29 年3月28 日働き方改革実現会議決定)を踏まえ、過労死研究の推進とその成果を活用しつつ、長時間労働者の健康確保対策やメンタルヘルス対策等に取り組むことが必要になっているほか、傷病を抱える労働者の健康確保対策を推進することも求められている。このほか、胆管がんや膀胱がんといった化学物質による重篤な健康障害の防止や、今後増加が見込まれる石綿使用建築物の解体等工事への対策強化も必要となっている。

 その他、大規模な自然災害による被害からの復旧・復興や東京電力福島第一原子力発電所の廃炉作業における安全衛生の確保はもとより、2020 年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を契機として我が国全体の安全や健康への意識の底上げにつなげていくことも考えられる。

 このような状況を踏まえ、安心して働くことができる職場の実現に向け、2018 年度を初年度として、5年間にわたり国、事業者、労働者等の関係者が目指す目標や重点的に取り組むべき事項を定めた「第13 次労働災害防止計画」をここに策定する。

 

1 計画のねらい

 

(1)計画が目指す社会

 
 働く方々の一人ひとりがかけがえのない存在であり、それぞれの事業場に おいて、一人の被災者も出さないという基本理念の下、働く方々の一人ひとりが、より良い将来の展望を持ち得るような社会としていくためには、日々の仕事が安全で健康的なものとなるよう、不断の努力が必要である。

 また、一人ひとりの意思や能力、そして置かれた個々の事情に応じた、多様で柔軟な働き方を選択する社会への移行が進んで行く中で、従来からある 単線型のキャリアパスを前提とするだけでなく、正規・非正規といった働き方の違い、兼業、副業、個人請負といった働き方においても、安全や健康が 確保されなければならない。

 さらに、就業構造の変化等に対応した、高齢者、非正規雇用労働者、外国人労働者、障害を抱えた労働者の安全と健康の確保や、傷病を抱える労働者の治療と仕事の両立について、これを当然のこととして受け入れていく社会を実現しなければならない。

(2)計画期間

 
    2018 年度から2022 年度までの5か年を計画期間とする。

(3)計画の目標

 
 国、事業者、労働者等の関係者が一体となって、以下の目標を計画期間中に達成することを目指す。

① 死亡災害については、ひとたび発生すれば取り返しがつかない災害であることを踏まえ、2017 年と比較して、2022 年までに15%以上減少させる。

② 死傷災害(休業4日以上。以下同じ。)については、増加が著しい業種、事故の型に着目した対策を講じることにより、2017 年と比較して、2022 年までに5%以上減少させる。

③ 業種別の目標は以下のとおりとする。

  建設業、製造業、林業については、死亡災害を2017 年と比較して、2022 年までに15%以上減少させる。

  陸上貨物運送事業、小売業、社会福祉施設、飲食店については、死傷災害を2017 年と比較して、2022 年までに死傷年千人率で5%以上減少させる。

④ 上記以外の目標については、下記のとおりとする。

  仕事上の不安・悩み・ストレスの相談先が職場にある労働者の割合を90%以上(71.2%:H28)とする。

  メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合を80%以上(56.6%: H28)とする。

  ストレスチェック結果を集団分析し、その結果を活用した事業場の割合を60%以上(37.1%:H28)とする。

  化学品の分類及び表示に関する世界調和システム(以下「GHS」という。)分類の結果、危険性又は有害性等を有するとされる全ての化学物質について、ラベル表示と安全データシート(SDS)の交付を行っている化学物質譲渡・提供者の割合を80%以上(ラベル表示60.0%、SDS 交付51.6%:H28)とする。

  第三次産業及び陸上貨物運送事業の腰痛による死傷災害を2017 年と比較して、2022 年までに死傷年千人率で5%以上減少させる。

  職場での熱中症による死亡災害を2013 年から2017 年の5年間と比較して、2018 年から2022 年までの5年間で5%以上減少させる。

※ 受動喫煙の目標
(受動喫煙に関する目標値については、受動喫煙の防止に係る諸施策に関する動向を踏まえつつ検討。)

(4)計画の評価と見直し

 
 計画に基づく取組が着実に実施されるよう、毎年、計画の実施状況の確認、評価を行い、労働政策審議会安全衛生分科会に報告する。また、必要に応じ計画を見直す。

 計画の評価に当たっては、単に死傷者の数や目標に掲げた指標の増減のみならず、その背景や影響を及ぼしたと考えられる指標、社会経済の変化も含めて分析を行う。

 

第13次労働災害防止計画(案)の詳細は、こちらをご覧ください。【厚生労働省】