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平成28年度過労死等の労災補償状況

2017年7月3日


厚生労働省は、平成28年度過労死等の労災補償状況を公表しました。

1  脳・心臓疾患に関する事案の労災補償状況

(1) 請求件数は825件で、前年度比30件の増となった。

(2) 支給決定件数は260 件で前年度比9件の増となり、 うち死亡件数も前年度比11件増の107件であった。

(3) 業種別(大分類)では、

請求件数は「運輸業,郵便業」212件、「卸売業,小売業」106件、「製造業」101件の順で多く、
支給決定件数は「運輸業,郵便業」97件、「製造業」41件、「卸売業,小売業」29件の順に多い。

業種別(中分類)では、

請求件数、支給決定件数ともに業種別(大分類)の「運輸業,郵便業」のうち「道路貨物運送業」145件、89件が最多。

(4) 年齢別では、

請求件数は「50~59歳」266件、「40~49歳」239件、「60歳以上」220件の順で多く、
支給決定件数は「50~59歳」99件、「40~49歳」90件、「30~39歳」34件の順に多い。

(5) 時間外労働時間別(1か月又は2~6か月における1か月平均)支給決定件数は、「80時間以上~100時間未満」106件で最も多く、「100時間以上」の合計件数は128件であった。

 

2  精神障害に関する事案の労災補償状況

(1) 請求件数は1,586件で前年度比71件の増となり、うち未遂を含む自殺件数は前年度比1件減の198件であった。

(2) 支給決定件数は498 件で前年度比26件の増となり、うち未遂を含む自殺の件数は前年度比9件減の84件であった。

(3) 業種別( 大分類)では、

請求件数は 「医療,福祉」302件、「製造業」279件、「卸売業,小売業」220件の順に多く、
支給決定件数は「製造業」91件、「医療,福祉」80件、「卸売業,小売業」57件の順に多い。

業種別(中分類)では、

請求件数、支給決定件数ともに業種別(大分類)の 「医療,福祉」のうち 「社会保険・社会福祉・介護事業」167件、46件が最多。

(4) 年齢別では、

請求件数は「40~49歳」542件、「30~39歳」408件、「50~59歳」295件、
支給決定件数は「40~49歳」144件、「30~39歳」136件、「20~29歳」107件の順に多い。

(5) 時間外労働時間別(1か月平均)支給決定件数は、「20時間未満」が84件で最も多く、「160時間以上」が52件であった。

(6) 出来事(※)別の支給決定件数は、「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」74件、「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」63件の順に多い。

※「出来事」とは精神障害の発病に関与したと考えられる事象の心理的負荷の強度を評価するために、認定基準において、一定の事象を類型化したもの

3 裁量労働制対象者に係る支給決定件数

(1) 過去6年間で裁量労働制対象者に係る脳・心臓疾患の支給決定件数は22件で、うち専門業務型裁量労働制対象者に係る支給決定が21件、企画業務型裁量労働制対象者に係る支給決定が1件であった。

(2) 過去6年間で裁量労働制対象者に係る精神障害の支給決定件数は39件で、うち専門業務型裁量労働制対象者に係る支給決定が37件、企画業務型裁量労働制対象者に係る支給決定が2件であった。

※愛媛の状況等詳細は、こちらをご覧ください。【厚生労働省】