2018年12月25日
厚生労働省は、トラック運転者の長時間労働の抑制を図るため、平成28・29年度の2ヶ年に渡り、荷主とトラック運送事業者との連携によるパイロット事業を実施しました。
厚生労働省・国土交通省では、このパイロット事業の成果を平成30年度に「荷主と運送事業者の協力による取引環境と長時間労働の改善に向けたガイドライン」として取りまとめています。
取引環境と長時間労働の改善に向けた取組みの進め方
(荷主と運送事業者の協力による取引環境と長時間労働の改善に向けたガイドラインより)
一口に「取引環境と長時間労働の改善に向けた取組み」といっても、いったい何から手をつけて、どのように進めればよいのかわからない、という方も多いのではないでしょうか。また、実際に問題があると認識していても、日常の業務を遂行しながら課題解決のためのプランをゼロから検討するのは、とても大変なことです。
そこで、本ガイドラインは、まず ①「取引環境と長時間労働の改善に向けた取組みの進め方」について概観したうえで、②実際の現場における「改善に向けた取組みの類型と対応」について紹介する、という2段階に分けて記述しております。
さらに、具体的な取組み内容については、2ヶ年にわたって実施したパイロット事業をとりまとめた別冊の「事例集」を作成いたしました。事例集は、本ガイドラインにおける「改善に向けた取組みの類型」に合わせて整理されておりますので、ガイドラインを活用した検討と並行して、事例集を参照しながら、より具体的に、それぞれの現場に即した形で、荷主とともに取引環境と長時間労働の改善に向けた取組みが進められるような構成となっております。
荷主にとっては何気ないことが、トラックドライバーの労働時間に大きな影響を与えていることがあります。これはつまり、ほんの少しの作業改善であってもトラックドライバーの労働時間を大きく改善できる可能性があるということでもあります。
また、そうしたほんの少しの作業改善が物流コストの削減や、サプライチェーン全体の効率化、最適化につながることも期待できますので、荷主の皆さまも是非、本ガイドラインを参考に、トラック運送事業者の皆さまとともに、取引環境と長時間労働の改善について考えてみて頂ければと思います。
◆トラック運転者の労働時間改善に向けた荷主等への対策の各種コンテンツは、こちらをご覧ください。【厚生労働省】
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