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全国がん罹患数( 2016年速報 )のご案内

2019年1月24日


 厚生労働省から全国がん罹患数( 2016年速報 )結果概要の公表がありましたので、ご案内いたします。

1. 罹患数及び罹患率

 上皮内がんを除く全部位の罹患数(C00-C96)は、99 万 5132 人。(表 1-A)
 罹患数の順位を部位別にみると、男性において罹患が最も多かったのが、胃(92,691,16.4%)、次いで前立腺(89,717, 15.8%)、大腸(89,641, 15.8%)、肺(83,790, 14.8%)、肝(28,480, 5.0%)、の順。女性において罹患が最も多かったのが、乳房(94,848, 22.1%)、次いで大腸(68,476, 16.0%)、胃(41,959, 9.8%)、肺(41,634, 9.7%)、子宮(28,076,6.6%)、の順。(表 1-A)
 罹患率(人口 10 万対)は 784.0 だった。年齢調整罹患率(日本モデル人口により調整、人口 10 万対)は 402.0。(表 1-A)
 75 歳未満の累積罹患率は、全部位で 34.2。部位別にみると、男性において累積罹患率は高い順に、大腸(6.8)、胃(6.2)、前立腺(6.0)、肺(5.5)、肝(1.9)。女性においては、高い順に、乳房(8.7)、大腸(3.9)、子宮(2.7)、肺(2.4)、胃(2.1)。(表 1-A)

2. 年齢階級別罹患数及び罹患率

 15 歳未満の小児に発生したがんは、2,144 人。年齢(5 歳階級)別にみると、罹患数は45 歳未満及び 45‐64 歳の割合が、それぞれ 4.7%と 21.6%で、65‐74 歳及び 75 歳以上では、それぞれ 31.3%と 42.5%。(表 2-A)
 全部位の年齢階級別罹患率は、男は、40 歳未満の階級では 100 未満(人口 10 万対)で低く、60 歳以上の階級で 1,000 を超過した。女は、30 歳未満の階級で 100 未満であり、65 歳以上の階級で 1,000 を超過した。(表 3-A)

3. 精度指標

 死亡/罹患比(MI 比)は、0.37。死亡情報のみの症例の割合 (DCO%)は、3.2%。病理学的裏付けのある症例の割合 (MV%)は、85.4%。(表 8-A)

※がん登録では、最初に診断されたがんを登録している。また、1人の人で、独立した2種類以上のがんが発見されることがある。その場合、それぞれのがんを独立して数えるため、罹患数は延べ人数で示す。

 

がん登録とは

がんの罹患(病気にかかること)や転帰(最終的にどうなったか)という状況を登録・把握し、分析する仕組みであり、がんの患者数や罹患率、生存率、治療効果の把握など、がん対策の基礎となるデータを把握するために必要なものです。がん対策を推進するためには、正確ながんの実態把握が必要であり、その中心的な役割を果たすのが、がん登録です。

◆「がん登録」の詳細は、こちらをご覧ください。【厚生労働省】